2009年1月5日月曜日

A Happy New Year ?

年明け早々のアメリカ市場はよいスタートで幕を開けた。

国内のニュースを見ていると、新しい年について悲観的な見通しを伝えるニュースが多く、また、「派遣村」の年越しの様子などを見るにつけ、マスコミがその責任を問わない「様子見」な姿勢であるが故にいたたまれない気持ちになってしまう。

ところが、海の向こうはどうやら様子が異なるようだ。株式市場が2日に初日を迎えた、アメリカ市場では、

ダウ・ジョーンズ: 9,034.69(前取引日比 2.94%アップ)
S&P500種: 931.80(前取引日比 3.16%アップ)
ナスダック総合: 1,632.21(前取引日比 3.50 %アップ)

と軒並み上昇である。

これも、同時に発表された、米サプライマネジメント協会(ISM)発表の12月製造業景況感指数が、前月より3.8ポイント下がって、28年ぶりの低水準である32.4となり、更なる景気悪化を示していたことから、さらに鮮明な対比だったと言えよう。

なぜ、株は上がったのか?

日米いずれのマスコミの論調では、早くもObama次期大統領が実施するとしている、6,750億ドルに及ぶ景気浮揚策への期待感が織り込まれているというのが、大筋の見方だ。

それに加えて翌3日のNew York Timesの記事が痛快である。

“Stocks Rally to Start Year; Will January Be an Omen?”と題した記事では、John J. McConnell教授と、S&PのアナリストのHoward Silverblatt氏の説を引用して、McConnell教授曰く、“January barometer effect”により、1月の株価がその年のその後のトレンドを占う材料になるとしている。

“On the one hand, I am a believer in the efficient market hypothesis,” said John J. McConnell, a finance professor at the Krannert School of Management at Purdue University who has studied the January phenomenon. “On the other hand, given that the other January effect was such a powerful predictor of the market during the past year, I am chastened. The market has a way of humbling us all.”

In fact, in 60 of the last 80 years the performance of the S.& P. 500 in January has accurately predicted whether stocks would end higher or lower for the full year, according to Howard Silverblatt, an index analyst for S.& P. He added that among the 12 months, January had by far the best record as a harbingerfor future performance.

非常に幸先が良いではないか!

本日放送された、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」で岡崎氏は、Obama次期大統領のチームの入れ替わりにより、White Houseは非常に雰囲気が明るいというし、また、同じく本日放送のBloombergに出演していた藤巻健史氏は、「経済の回復は、周りが予想するよりも早いのでは?」とコメントしていた。

これは昨年からも言われていたことではあるが、経済回復のカギは、いずれにしても、住宅関連の指標回復である(住宅着工と住宅価格)。これが回復さえすれば、米経済の回復も期待できるに違いない。これについても、「春には底打ち」との見通しも伝えられており、回復もそう遠くないことが期待される。

さあ、明日は今年の仕事始め。
取引所も開き、株価の動きが気になるところである。

先のNY Timesの記事では、過去の経験則は何の保証もないといってはいるが(”Past performance is no guarantee of future returns.”)、やはり、期待してしまうのは、人間の性であろう。

K

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