2008年11月4日火曜日

Shanghai



先の3連休にプライベートで上海に行ってきた。中国は何回か訪れているが、上海は初めてだった。

すっきりと晴れた日はなく、雨なのか煙なのかわからない空模様だったが、それが却って神秘的に見えた。

街は高層ビルが立ち並ぶ浦東地区のような一角がある一方で、低層で昔ながらの建物が建つ古い街並みも残ってはいる。

ただ、これも万博が開かれる2010年には、ずいぶん、変わっているのかもしれない。


旅行先では、英語で読める地元の新聞を読むようにしている。

今回は、ホテルの部屋にデリバリーされた「Shanghai Daily」(http://www.shanghaidaily.com/)に目を通した。これはWebでも無料で読めるので、興味のある方は、ぜひ、ご覧いただきたい。上海現地のニュースはもちろんわかるし、世界のニュースも確認できるので、とてもコンパクトに情報がまとまっている。とても便利な新聞だ。

訪問期間中に特に印象だったのは、上海市長がホスト役を務め、世界の一流企業のエグゼクティブを集めたミーティングに関する記事だ。
(「Mayor to global CEOs: help us grow Shanghai」: http://www.shanghaidaily.com/sp/article/2008/200811/20081102/article_379166.htm)

まず、上海市は、中国における「直轄市」となっており、中国の「省」と同格、日本でいえば「県」のような位置づけとなっている。

また、人口は、中国国内で重慶に次ぐ第2位(1,857万人、2007年末)、一人当たりGDPは深圳市、香港に次ぐ水準(2008年推定で13189米ドル)とのことだ。

とここまではだいたい想像がつきそうであるが、驚くべきは、先の記事における招待客の顔ぶれである。

・Pricewaterhouse Coopers LLP Samuel A. DiPiazza CEO
・ABB Ltd. Joseph M. Hogan CEO
・Investor AB Jacob Wallenberg Cairman
・University of ColumbiaのSach教授

など

実業界から教育界までそうそうたる顔ぶれだ。

これら世界のVIPを相手に、Han Zheng上海市長がホスト役として会議を取り仕切るわけである。

内容はといえば、翌日のShanghai Daily(http://www.shanghaidaily.com/article/?id=379242&type=Business)を見る限り、上海の今年の経済発展の状況や、昨今の世界経済を見据えたうえで、今後の上海の経済見通しについて語るといったことで、特筆すべき内容ではないかもしれない。

ただ、こういうイベントでひとりの地方行政の首長が世界のVIPを招待できることに驚くとともに、日本からの参加は一人もいない、という状況にさみしさを憶える。

逆に、日本の地方の首長で、これだけの催しを取り仕切れるトップや団体がいるであろうか?

これは、単なるひとつのイベントだといって軽視はできないだろう。

こういったイベントを行うたびに、確実にエグゼクティブ・レベルの交流は深まるし、今後、ビジネスの連携の可能性が出た時に、確実にポジティブに左右するだろう。

こうしたしたたか、かつ、たくましい中国のアプローチをみるにつけ、いつの間にか、日本はいつか蚊帳の外で生活を営んでいました、という状況になるのではと危惧する次第である。

K

P.S.

下記YouTubeのサイトで今回の旅行の様子を紹介しているので、興味のある方は、ご覧いただきたい。

http://jp.youtube.com/watch?v=yGlkamL3gUw

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