電子機器のディスプレイで読むことができる出版物を総称して電子書籍と読んでいる。
実は、日本では先駆けて大手電機メーカーから電子書籍用の端末が販売されていたが、結局、ユーザー数が伸びず、撤退した経緯がある。
それが、ネット書籍販売大手のAmazonがKindleをリリースして参入したことで、一気に盛り上がりを見せようとしている。
そんななか、米国時間27日に、かねがね噂されていたAppleのタブレット型PC「iPad」が発表された。
iPadを手にするAppleのSteve Jobs CEO
Apple Unveils New Tablet Computer - The iPad
発表後の反応をみると概ね好評のようで、Appleの参入発表で市場の立ち上がりが本格化する予感がする。
実は、このビジネス、かなり前から気になっていた。
その理由は、現在、電子書籍端末用の薄型ディスプレイ・メーカーの大手となっているE-Inkを題材としたケース・スタディーを勉強したことがあったからだ。
ケースが描かれた当時、まだ、E-Inkはベンチャー企業で、そんなベンチャー企業を、今後、どう成長させるかについて、教室で議論した。
そんなE-Inkも、昨年、台湾の電子ペーパー関連企業Prime View Internationalに買収され、より事業基盤が確かなものとし、もはやアメリカのベンチャー企業としてのステージを終えようとしているから、時代の流れは早いものだ。
ケースを議論するなかで、ビジネスの立ち上げのために参入すべき市場は?といったことも話し合い、電子書籍市場も候補に挙がっていたが、何しろ当時は、商品としてそんな端末はなかったので、重い本を持ち歩くことなく、薄型ディスプレイを持っているだけで、世界中の本が気軽に読めるようになると考えただけで、ワクワクしていたことを覚えている。
また、それに前後して公開されたMinority Reportで、電車や駅の広告に薄型ディスプレイが多数使われ、紙のような薄さで、動画が表示される様子をみて、さらに想像力を描きたてられた。
そうか、将来は新聞で動画も見れるし、広告も自動で切り替わるんだ、と。
今、それに近い世界が現実になろうとしている。
ちなみに、皆さんは、今回のiPadをご覧になってどういう印象を持たれただろうか?
実は、私、昨年秋にKindleをどうしても欲しくなって、発注ボタンを押す寸前までいっていたのだが、AppleがタブレットPCの発売を計画しているという噂を聞き、注文をとりやめ、今回の発表を心待ちにしていた。
こちらは、Kindle DXを紹介するAmazonのJeff Bezos CEO
そんな数カ月越しの「ご対面」だったが、PCの薄型ディスプレイ版という印象が拭えず、こんな機能まで外出先でしないのでは?と素朴に感じた。
個人的には、心地よい大きさのディスプレイを持つ電子書籍端末で本を読みたいという意向が強く、Kindleに大きく気持ちが傾いている。
また、将来、Appleが電子書籍事業を止めても本業に大きな影響はないだろうが、Amazonにとって、電子書籍事業は、自社の事業強化、出版社との力関係に影響を及ぼし得るほどのインパクトを持つのでそう簡単にやめないだろうという期待感もある。
それに何より、E-Inkのディスプレイを採用しているし。。。
皆さんはiPad派?それともKindle派?
はたまた、ソニーなど他のメーカーがお好みであろうか?
忌憚なきご意見をお寄せいただければ幸いである。
下記、Redmond Pieで掲載されたiPadとKindle DXとの比較表

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科学することと気づき